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Chiami il mio nome,Dica che lei amato. 04

リボツナ

頭の中の消しゴム系
*
*

分からなくなると困ることを、メモ帳に記してそこらじゅうに張り付けて回った。

普通ならあり得ないようなことも、細かく丁寧に記して名称や1日の予定などそれは事細かに。

まるで中学になって初めて受けた英語の授業を見てるみたいだ、なんて言って綱吉は笑うが、実際、ふとした時に彼が忘れているようなことばかりなのだ。

昨日はつい二月ほど前に入った小姓の名前を忘れた。

仕方がないから、執務机によく会う人間の写真と名前を記しておいたものを貼っておいた。

月と日にちと曜日はもう殆ど忘れていることの方が多いから、必ずカレンダーに印とメモを付け足していった。

最後に、誰を愛してるのか忘れないようにと(暗殺者にあるまじき行為だが)二人並んだ写真を撮って、そこに「恋人」と書いておく。

綱吉はその写真に二人が入るようにハートを書き加えると、やっぱりこうでなくちゃと言って笑った。



「最近、綱吉は調子よさそうだな」

白衣に身を包んだ医者がにんまり笑った。

「まぁな。忘れても大丈夫なようにいろいろ工夫してんだ。…それでも忘れる時には忘れるがな」

「そうか…まぁ…お前には悪いがこれは治らない。悪化の一途を辿るもんだ。気休めだよ」

「分かってる。」



シャマルは心底疲れたようにため息をついた。



「こう言っちゃなんだがな、…その…お前、これから綱吉がどうなってくか、分かってるんだろうな?」

「どういう意味だ。記憶が無くなるのは知ってる」

不可解なシャマルの言いにくいような表情に、なにか心臓が危険を告げていた。

分けられた前髪の間の眉間に寄せられた皺が、一層物憂げだ。

「…これから綱吉はどんどん子供に戻ってくってことだよ。いづれ、下の世話も
してやらないと出来なくなる。お前にそれが出来んのか」

「シャマル、いい加減にしろ。下の世話だろうがなんだろうが俺がやる。お前に
言われるまでもねえ」

そうか、と言ってシャマルはこれ以上は何も言わない、とでもいうように立ち上
がり、ブラインドから外を眺めた。

「…綱吉…、おい、お前さん綱吉にここに来るって言ったのか」

「いや?言っていないが」

すぐに立ち上がり、シャマルのいる窓から外を見る。

そこに、途方に暮れたような綱吉がいた。

「…あの馬鹿」


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