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僕の世界

露日。
僕の世界







君がくれたものが、とても沢山あって、それを数えて、ひとつ、ふたつ。
増える度に、涙が頬を伝う。
胸が暖かくて、君の事が愛しくて。
どうしたって、この気持ちを捨てる事が出来なくて涙があとから後から溢れて止まらない。
もし、君が明日死ぬというなら、僕はそれより先に死んでしまいたい。
だって、もし君が僕より先に死んでしまったら、この世界はどうなってしまうというのだろうか。
きっと、何もかもが消えてなくなってしまうに違いないから。
僕の生きる意味も、僕の心を震わせるものも、何もかもが消えてしまうのなら、せめて君より先に心臓を止めてしまいたい。
だってそうでしょう?
僕は君のために生きて、君のために死んで、君のために、泣くんだから。
君しか要らない僕には、君の居ない世界は必要ないのだから。
そして、もし次に、この世に生まれてくるなら、どうか神様、こんな風に僕たちを二つに分けてしまわないで。
お願いだから、僕たち2人を一緒にしてください。
出会って、また愛し合うことはできないけれど、もう二度と、君の顔をみることが出来ないけれど、でもそれでも、もう愛しさの数倍の恐怖に、君の胸を濡らすことはしなくて済むから。
そしたら、僕はいつまでだって、生きていられるよ。
君が僕を愛さなくなってしまうかも知れないという恐怖も、君が死んでしまったらどうしようという恐怖も、なにもかも、怖いものはなくなるのだから。
この埋める事の出来ない距離だって、会いたくても会えない苦しさだって、全て消えてなくなるのだから。



たった一言でいい。
「別れましょう」その一言でいいのだ。
そしたら、ロシアさんはあの大きな瞳から大粒の涙をこぼして、別れたくないと言って泣いて縋るだろう。
白磁の肌は涙のためか、頬を赤くして、涙で美しい顔を歪ませて、泣くのだ。
私はそれがどうしようもなく愛しい。
「泣かないでくださいよ」
もうどうしていいか分からなくなってしまった彼の、頬を伝う涙を掬いながら、笑う。
「だっ、だって、日本くんが・・・・!」
「どうして貴方ってそうすぐに泣くんです?・・・まあ、綺麗な貴方の瞳から涙がこぼれている様なんて、美しい以外のなにものでもありませんけど・・・」
くす、と笑った今の顔は、なんとも意地の悪いものだろう。
「そんなこと・・・!日本くんが別れるって!言うから!」
そう言って、彼は涙を掬っていた私の、彼よりずいぶん小さな手を振り払い、ぎゅっと掴んだ。
笑みがこぼれる。
「だって、そう言わなかったら貴方の泣き顔、見れないじゃないですか。私、貴方の泣き顔、大好きなんです。だって美しいし、可愛いんですもの」
「可愛くないよ!僕は辛いのに!」
ああ、すみません、私、貴方が思ってるよりも歪んでいるんですよ、なんて言葉はこの口からは死んでも言わない。
私だって、貴方に嫌われるのが怖いんですよ、とも。
「ねえ、僕の事、好き?嫌いになってない?」
なんて可笑しな人なんでしょうか。馬鹿な人、子供な人、でも。
「ええ、そうですね、私、あなたのこと、とっても、好きです」
だって、貴方は私以外を見ないでしょう?私以外のために泣いたり、笑ったり、しないでしょう?
貴方は私のために生きて、死んで、泣くんですから。私が貴方の世界の全てだなんて、なんて素敵なんでしょう。そこには愛と恐怖以外何も無い。
「キスしていい?」
「嫌と言ったらどうするんですか?」
そうやって、また彼を壊すような事を態と言う。けれど彼はすこし笑っただけで、何も言わずに口づけた。













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