捕まえてダーリン
ロマ日。
恋愛タイガーです^^
恋愛タイガーです^^
捕まえてダーリン
「なあなあ、次、あそこ行かへん?」
休日、フランシスと、アントーニョ、という微妙なメンバーで街へと繰り出す。
「そうだね、大賛成。」
アントーニョとフランシスがわいわいと話に花を咲かせているその後ろから、ついて行く。ふと、目の前を何かが横切った気がして、というのか、2人を追うために踵をかえそうとした瞬間、視線が引かれたのだ。
黒髪に、人ごみの中でもはっきりとその人だと解る。繊細な作りの人形のような人だった。センスのいい色味の着物を来て、手には何かの袋をぶら下げている。ー買物だろうか。それにしたって、こんなに美しい生き物がいるものだと、一瞬にして心を奪われてしまった。
知らないうちに、じっと見て足が止まっていたのか、ついてこないことに気がついたアントーニョがこちらに戻ってきてこの視線の先を探る。
「ん?ロヴィ、どうしたん?なんか・・・・て、あ」
「アントーニョ?ロヴィ?・・・て、ああ、菊ちゃんだ。菊ちゃーーーん!おーい」
菊、というのだというのを知って、嬉しい反面、こいつらと知り合いなのかと少し残念な気分。
そう思っているうちに、どんどんその人は近づいて来て、こっちの心の準備なんてちっとも考慮してくれない。心臓が爆発しそうだ。
周りを見渡せば、格好良くて良い男なんて沢山居る。
どっかの女の周りにでもくっついてろと思うのに、悔しいし腹が立つことに、よりにもよって思いを向ける相手をそいつらが同じく狙っているのだ。
相手が男だという事自体めずらしいというのに、この学校は、どうしてこうも方にはまらない奴らばっかりなんだろう。アントーニョに聞いたら、「そんなん、好きになったんが先なんやもん、たまたま好きになった人が男やったってだけやん?男とか女とか関係あらへんよね」とさらりといい笑顔でのたまった。
それにしたって、こんなに倍率が高くちゃ、勝ち目が無い。そう思う。
自分にもっと積極性があって、かっこうよくて、頼れて、愛嬌もあったらアピールできるんだろうに、いかんせん自分は好きな人を目の前にしたら恥ずかしさのあまり逃げ出してしまうような人間だ。相手にされていないに決まっている。
けれど偶然半年先までそのままの席替えで、隣になったのは、神様にどれだけだってお礼を言ってもたりないくらいだ。
特に何をできるではないが、せめて隣から眺めていたかった。
「あら、ロヴィーノくん料理がお得意なんですか?」
隣に成ってからの初めての昼休み、隣の席ですばらしい弁当を広げた本田菊が、こっちのタッパーに詰めただけの弁当を見てにっこりと笑った。
まごつきながら、なんとか
「あ、ああ・・・」
と答えたら、更に嬉しそうににっこり笑って、
「なら、教えてくださいませんか?私、見ての通り、和食ばかりで・・・いちどイタリア料理を習ってみたかったんです」と言った。
この瞬間、今まで生きて来て初めて、神様に感謝を捧げた。
ありがとう神様、助かった。恩に着る。
「・・・じゃあ、まず素材を自分で作る事からはじめねーと・・・・今日、放課後時間あるか?」
「はい!もちろんです。・・・もしや、そのトマトやアスパラたちもご自分で栽培を?」
今までそんなに盛り上がって会話を続ける事が出来たのは、他に弟や、アントーニョが居たときだけだから、ついつい舞い上がってしまいそうだ。
「あったりまえだろーが!・・・あ、じゃない、・・・悪い。俺、口が」
「ふふ、いいじゃないですか、貴方らしくって私は好きですよ?」
そうして毎日飽きずに作った菜園の世話をして、材料を買いに行って、料理を教えて、そうしているうちにどんどん距離が縮まっていくから、もう好きだと伝えてこの関係が壊れてしまうのが怖くなってしまった。
伝えて、良い答えがかえってこればいいが、もしそうでなかったら、この関係も終わってしまうし、悪ければぎこちなくなっていつしか言葉を交わす事すらなくなってしまうのだろう。
そんな究極の選択なんてできない。自分の物に成ってくれたらとは思うが、捨てきれないのだ。相手の心が解る道具があればいいのに。
「ロヴィーノくん、どうしました?」
「ああ?あーーー・・・何でもね」
空気の良い屋上で、のんびり空を見上げて、前日の成果を確認する。
毎度の事だが、菊の作る弁当は美味い。空に浮かぶ白く美味しそうな雲をみながら、自分でもあきれる程器用じゃない自分にため息をついた。
お姫様からの告白を待っているなんて、らしくないってのに。
「なあなあ、次、あそこ行かへん?」
休日、フランシスと、アントーニョ、という微妙なメンバーで街へと繰り出す。
「そうだね、大賛成。」
アントーニョとフランシスがわいわいと話に花を咲かせているその後ろから、ついて行く。ふと、目の前を何かが横切った気がして、というのか、2人を追うために踵をかえそうとした瞬間、視線が引かれたのだ。
黒髪に、人ごみの中でもはっきりとその人だと解る。繊細な作りの人形のような人だった。センスのいい色味の着物を来て、手には何かの袋をぶら下げている。ー買物だろうか。それにしたって、こんなに美しい生き物がいるものだと、一瞬にして心を奪われてしまった。
知らないうちに、じっと見て足が止まっていたのか、ついてこないことに気がついたアントーニョがこちらに戻ってきてこの視線の先を探る。
「ん?ロヴィ、どうしたん?なんか・・・・て、あ」
「アントーニョ?ロヴィ?・・・て、ああ、菊ちゃんだ。菊ちゃーーーん!おーい」
菊、というのだというのを知って、嬉しい反面、こいつらと知り合いなのかと少し残念な気分。
そう思っているうちに、どんどんその人は近づいて来て、こっちの心の準備なんてちっとも考慮してくれない。心臓が爆発しそうだ。
周りを見渡せば、格好良くて良い男なんて沢山居る。
どっかの女の周りにでもくっついてろと思うのに、悔しいし腹が立つことに、よりにもよって思いを向ける相手をそいつらが同じく狙っているのだ。
相手が男だという事自体めずらしいというのに、この学校は、どうしてこうも方にはまらない奴らばっかりなんだろう。アントーニョに聞いたら、「そんなん、好きになったんが先なんやもん、たまたま好きになった人が男やったってだけやん?男とか女とか関係あらへんよね」とさらりといい笑顔でのたまった。
それにしたって、こんなに倍率が高くちゃ、勝ち目が無い。そう思う。
自分にもっと積極性があって、かっこうよくて、頼れて、愛嬌もあったらアピールできるんだろうに、いかんせん自分は好きな人を目の前にしたら恥ずかしさのあまり逃げ出してしまうような人間だ。相手にされていないに決まっている。
けれど偶然半年先までそのままの席替えで、隣になったのは、神様にどれだけだってお礼を言ってもたりないくらいだ。
特に何をできるではないが、せめて隣から眺めていたかった。
「あら、ロヴィーノくん料理がお得意なんですか?」
隣に成ってからの初めての昼休み、隣の席ですばらしい弁当を広げた本田菊が、こっちのタッパーに詰めただけの弁当を見てにっこりと笑った。
まごつきながら、なんとか
「あ、ああ・・・」
と答えたら、更に嬉しそうににっこり笑って、
「なら、教えてくださいませんか?私、見ての通り、和食ばかりで・・・いちどイタリア料理を習ってみたかったんです」と言った。
この瞬間、今まで生きて来て初めて、神様に感謝を捧げた。
ありがとう神様、助かった。恩に着る。
「・・・じゃあ、まず素材を自分で作る事からはじめねーと・・・・今日、放課後時間あるか?」
「はい!もちろんです。・・・もしや、そのトマトやアスパラたちもご自分で栽培を?」
今までそんなに盛り上がって会話を続ける事が出来たのは、他に弟や、アントーニョが居たときだけだから、ついつい舞い上がってしまいそうだ。
「あったりまえだろーが!・・・あ、じゃない、・・・悪い。俺、口が」
「ふふ、いいじゃないですか、貴方らしくって私は好きですよ?」
そうして毎日飽きずに作った菜園の世話をして、材料を買いに行って、料理を教えて、そうしているうちにどんどん距離が縮まっていくから、もう好きだと伝えてこの関係が壊れてしまうのが怖くなってしまった。
伝えて、良い答えがかえってこればいいが、もしそうでなかったら、この関係も終わってしまうし、悪ければぎこちなくなっていつしか言葉を交わす事すらなくなってしまうのだろう。
そんな究極の選択なんてできない。自分の物に成ってくれたらとは思うが、捨てきれないのだ。相手の心が解る道具があればいいのに。
「ロヴィーノくん、どうしました?」
「ああ?あーーー・・・何でもね」
空気の良い屋上で、のんびり空を見上げて、前日の成果を確認する。
毎度の事だが、菊の作る弁当は美味い。空に浮かぶ白く美味しそうな雲をみながら、自分でもあきれる程器用じゃない自分にため息をついた。
お姫様からの告白を待っているなんて、らしくないってのに。
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西條事情
店主:西條
リンク:同人サイト様のみ
店名:三日月商會
アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
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