恋は羞恥
仏日。
恋は羞恥
「ねえ、菊ちゃん。あ、あのさ、」
ぬくぬくしたコタツに二人してもっふり収まりながら、みかんを入れた籠を隔てて首をかしげる。
もう、かれこれ何時間も、この可愛い顔をした少しロリっぽい女の子と触手のあられもないシーンを眺めている。たぶん自分以外は彼のこの部屋に上がった事のある人間は居ないと思う。床には上がりたての原稿と書き損じの原稿が散乱しているし、トーンや資料もそのなかに混じって、手に取れる範囲はほぼ周りをそれらに囲まれている。
もちろん、手を止める事はゆるされない。何故ならこれは目の前の真剣にペン入れをしている日本の、次のイベント用の原稿だから。
「……、『やっあぁん、らめぇえ!ひゃあう…!』と、『や、ああっイッちゃう、やらぁあああ!』とどっちがいいですかね。私のおすすめは後者なのですが。」
「き、菊ちゃん…」
今日も、玉砕してしまった。
この男、日本を司る本田菊といい仲に成ったのはいいものの、なかなか言い出せず、(いい仲と言っても互いに互いの好意を感じるという程度である)まだ確定させることができていない。
「?はい?どうしました」
「何でもないです。」
ここで自国ならば、夜、そんな雰囲気になったらどちらともなくふれあい始め、なし崩しで体を重ね、いつのまにか恋人でした、という流れで至極簡単なのだが、彼相手にはそうはいかず、そもそも彼の国では、ティーンエイジャーがやるみたいにお互いに思いを伝え合って、確認して、さて、今日、今、この瞬間から2人は恋人です!というのが主流だそうなのだ。
「で、どっちがいいですかね?貴方の意見を聞かせてください」
黒々とした眸はキラキラしていて吸い込まれそうなのに、言っている事がとんでもない。
「・・・・うん、お兄さんも菊ちゃんと一緒かな。その方が無理矢理感があるし」
「ですよね!さすがフランシスさん!」
心の中で、おおきくため息をついた。
「おつかれさまです、フランシスさん。今日は本当にありがとうございました。すっごく助かりました。」
無事、入稿を済ませて、いっきに素面に戻った彼は、今日(と言ってももう既に日をまたいでいるので昨日といった方が正しい)とは打って変わって、若干よれたTシャツでも、ジャージでもないぴしっとしたいつもの着物姿で、周りの空気を輝かせながら言った。
こちらは、というと流石にそうは行かず、昨日と同じ格好だ。
「すみません、つき合わせてしまいまして・・・貴方ってば私とたいがい趣味も似通っているんですけど、でも違う側面から物を見てくれるものだからついついいろいろ聞きたくなってしまって・・・甘えてしまって」
昨日のは、甘えていたのだろうか。でも、本人が言うにはそうらしい。
「あのさ、菊ちゃん」
「はい?」
昨日みたいに、同じように、だけど、今度は炬燵の上にはみかん以外のっていない。
「俺、菊ちゃんのこと好きなんだけど、菊ちゃんは俺の事どう思う?」
こんなこと、誰にも言った事無いと思う。相手から寄ってくるから、とかそういう意味ではなくて、自分が誰かを欲しいと思うことなんて、もしかしたら始めてかも知れないのだ。今までのは、遊び?こっちは本気?かも知れない。というかそうだ。
「・・・・あ。あの〜〜・・・・」
困惑しているのが八つ橋を突っ切って出てきているのが分かった。
「無理して答えなくていいよ、そういう風に見てないなら、そう言ってくれていいしさ、」
のんびり、笑って言ったら、何故か彼は真っ赤になって目を反らしてしまう。
「そ、そういう意味ではないんですけども、ええ、あ・・・爺、自重しろ!」
後から聞いたら、自分が誰かを好きになってどきどきしたりしているのを、相手が自分を好きだと言ってくれたとしても、自分は自分のそんな姿が耐えられなかったのだそうだ。
曰く、
「爺が色恋って、気持ち悪くないですか?!私が恋して、頬を染めたりしている図なんて、想像するだけで・・・いえ、想像しなくても気色が悪いです!」
__________________
正直、恋している自分を想像すると身悶えするくらい自分がきっもく思えるのは私です^^
「ねえ、菊ちゃん。あ、あのさ、」
ぬくぬくしたコタツに二人してもっふり収まりながら、みかんを入れた籠を隔てて首をかしげる。
もう、かれこれ何時間も、この可愛い顔をした少しロリっぽい女の子と触手のあられもないシーンを眺めている。たぶん自分以外は彼のこの部屋に上がった事のある人間は居ないと思う。床には上がりたての原稿と書き損じの原稿が散乱しているし、トーンや資料もそのなかに混じって、手に取れる範囲はほぼ周りをそれらに囲まれている。
もちろん、手を止める事はゆるされない。何故ならこれは目の前の真剣にペン入れをしている日本の、次のイベント用の原稿だから。
「……、『やっあぁん、らめぇえ!ひゃあう…!』と、『や、ああっイッちゃう、やらぁあああ!』とどっちがいいですかね。私のおすすめは後者なのですが。」
「き、菊ちゃん…」
今日も、玉砕してしまった。
この男、日本を司る本田菊といい仲に成ったのはいいものの、なかなか言い出せず、(いい仲と言っても互いに互いの好意を感じるという程度である)まだ確定させることができていない。
「?はい?どうしました」
「何でもないです。」
ここで自国ならば、夜、そんな雰囲気になったらどちらともなくふれあい始め、なし崩しで体を重ね、いつのまにか恋人でした、という流れで至極簡単なのだが、彼相手にはそうはいかず、そもそも彼の国では、ティーンエイジャーがやるみたいにお互いに思いを伝え合って、確認して、さて、今日、今、この瞬間から2人は恋人です!というのが主流だそうなのだ。
「で、どっちがいいですかね?貴方の意見を聞かせてください」
黒々とした眸はキラキラしていて吸い込まれそうなのに、言っている事がとんでもない。
「・・・・うん、お兄さんも菊ちゃんと一緒かな。その方が無理矢理感があるし」
「ですよね!さすがフランシスさん!」
心の中で、おおきくため息をついた。
「おつかれさまです、フランシスさん。今日は本当にありがとうございました。すっごく助かりました。」
無事、入稿を済ませて、いっきに素面に戻った彼は、今日(と言ってももう既に日をまたいでいるので昨日といった方が正しい)とは打って変わって、若干よれたTシャツでも、ジャージでもないぴしっとしたいつもの着物姿で、周りの空気を輝かせながら言った。
こちらは、というと流石にそうは行かず、昨日と同じ格好だ。
「すみません、つき合わせてしまいまして・・・貴方ってば私とたいがい趣味も似通っているんですけど、でも違う側面から物を見てくれるものだからついついいろいろ聞きたくなってしまって・・・甘えてしまって」
昨日のは、甘えていたのだろうか。でも、本人が言うにはそうらしい。
「あのさ、菊ちゃん」
「はい?」
昨日みたいに、同じように、だけど、今度は炬燵の上にはみかん以外のっていない。
「俺、菊ちゃんのこと好きなんだけど、菊ちゃんは俺の事どう思う?」
こんなこと、誰にも言った事無いと思う。相手から寄ってくるから、とかそういう意味ではなくて、自分が誰かを欲しいと思うことなんて、もしかしたら始めてかも知れないのだ。今までのは、遊び?こっちは本気?かも知れない。というかそうだ。
「・・・・あ。あの〜〜・・・・」
困惑しているのが八つ橋を突っ切って出てきているのが分かった。
「無理して答えなくていいよ、そういう風に見てないなら、そう言ってくれていいしさ、」
のんびり、笑って言ったら、何故か彼は真っ赤になって目を反らしてしまう。
「そ、そういう意味ではないんですけども、ええ、あ・・・爺、自重しろ!」
後から聞いたら、自分が誰かを好きになってどきどきしたりしているのを、相手が自分を好きだと言ってくれたとしても、自分は自分のそんな姿が耐えられなかったのだそうだ。
曰く、
「爺が色恋って、気持ち悪くないですか?!私が恋して、頬を染めたりしている図なんて、想像するだけで・・・いえ、想像しなくても気色が悪いです!」
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正直、恋している自分を想像すると身悶えするくらい自分がきっもく思えるのは私です^^
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アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
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