糸
露日。
殺伐?イメージソングは「樹海の糸」です。
殺伐?イメージソングは「樹海の糸」です。
糸
愛しかったんです誰よりも。でも、憎かった。何よりも。
純粋な顔をして、大きな体をして、私みたいな弱小の国家とは何もかもが違う、そんな貴方が。
私がどんなに拒んでも追って、そして愛を囁くあなたが。
私が貴方から離れようとするほどに、貴方は私との距離をつめる。
貴方がもし、その口で言うように永遠の愛を願うなら私を一度だけ抱きしめて、離せばいい。私さへいなければ、貴方の夢は守れます。貴方の思い描く何もかもが。そう、溢れる憎悪を織り上げて、奏でればいい。殺めるように。
そうだ、私は貴方に殺されたかった。誰よりも愛しく、そして何よりも憎んだ貴方に。
貴方もほら、私が憎いでしょう?貴方の持たない温かな大地をもつ私が。
この黄色い膚が嫌いでしょう?黒々とした闇のような髪が気味が悪いのでしょう?
底なしの沼の様に黒い眸が、怖いのでしょう?
そういって笑ったら、彼は泣いた。
そして、本当に、一度だけ抱きしめて、そして潜めていたナイフで、私の手を突き刺して、長刀を奪い取った。
「離せ!」
いくらもがいても、もう力のほとんど入らない体では、抵抗という抵抗には成らず、より強く腕に力を入れられてしまえば、ぐうの音もでない。
おぞましい、そんな言葉が頭の中に浮かぶ。
卑劣な侵略者が、まだその口で愛を囁くのか。
「愛してる、日本くん、ねえ、僕の物になってよ・・・」
声は、震えていたし、どこか涙の色を含んでいた。
「そこまで、私のことが憎いのですか・・・」
一度目は面と向かって戦った。二度目は体の一部を失いかけた。そして、今。完全にその一部を失われようとしている。
腕に浮かんだ呪いの印は、痛いくらいに締め付けて、そこからは皮膚の焼けるいやな匂いがして、それに混じって血がにじんでいる。
「・・・私に、消えて欲しいのですか・・・」
「違うよ!そうじゃないよ!」
「そういうことでしょう?あなたがしているのは、そういうことだ!いい加減、気がついたらどうなんですか!私が、貴方が私を愛していると言うほどに、この胸は締め付けられて、痛いくらいに憎しみが滲むのだと!」
愛しいと、思うことが、言うことが、怖いというのをこの男は理解できていない。
幼く、ただ欲しい、欲しくない、それだけで済んでしまうこの男には、といてい理解できない複雑な心理なのかもしれない。
「だって、僕は日本くんが好きなんだ!愛してるの、・・・どう、して分かってくれないの・・・」
最後には嗚咽に混じって声は小さくなっていた。泣きたいのは、こちらだというのに。
いっそ、本当に初めから憎み合っていればよかったんだ。
あんな幸せすぎる蜜月を過ごしてしまったから、こんなことになってしまったのだ。今更悔やんだとて詮無いことだけれど。
彼のこの柔らかい髪も、何もかも、自分と一緒に混ざり合って消えてしまえばいいのにと思った。
ぎゅっと噛み締めた唇からは、鉄の味がした。
愛しかったんです誰よりも。でも、憎かった。何よりも。
純粋な顔をして、大きな体をして、私みたいな弱小の国家とは何もかもが違う、そんな貴方が。
私がどんなに拒んでも追って、そして愛を囁くあなたが。
私が貴方から離れようとするほどに、貴方は私との距離をつめる。
貴方がもし、その口で言うように永遠の愛を願うなら私を一度だけ抱きしめて、離せばいい。私さへいなければ、貴方の夢は守れます。貴方の思い描く何もかもが。そう、溢れる憎悪を織り上げて、奏でればいい。殺めるように。
そうだ、私は貴方に殺されたかった。誰よりも愛しく、そして何よりも憎んだ貴方に。
貴方もほら、私が憎いでしょう?貴方の持たない温かな大地をもつ私が。
この黄色い膚が嫌いでしょう?黒々とした闇のような髪が気味が悪いのでしょう?
底なしの沼の様に黒い眸が、怖いのでしょう?
そういって笑ったら、彼は泣いた。
そして、本当に、一度だけ抱きしめて、そして潜めていたナイフで、私の手を突き刺して、長刀を奪い取った。
「離せ!」
いくらもがいても、もう力のほとんど入らない体では、抵抗という抵抗には成らず、より強く腕に力を入れられてしまえば、ぐうの音もでない。
おぞましい、そんな言葉が頭の中に浮かぶ。
卑劣な侵略者が、まだその口で愛を囁くのか。
「愛してる、日本くん、ねえ、僕の物になってよ・・・」
声は、震えていたし、どこか涙の色を含んでいた。
「そこまで、私のことが憎いのですか・・・」
一度目は面と向かって戦った。二度目は体の一部を失いかけた。そして、今。完全にその一部を失われようとしている。
腕に浮かんだ呪いの印は、痛いくらいに締め付けて、そこからは皮膚の焼けるいやな匂いがして、それに混じって血がにじんでいる。
「・・・私に、消えて欲しいのですか・・・」
「違うよ!そうじゃないよ!」
「そういうことでしょう?あなたがしているのは、そういうことだ!いい加減、気がついたらどうなんですか!私が、貴方が私を愛していると言うほどに、この胸は締め付けられて、痛いくらいに憎しみが滲むのだと!」
愛しいと、思うことが、言うことが、怖いというのをこの男は理解できていない。
幼く、ただ欲しい、欲しくない、それだけで済んでしまうこの男には、といてい理解できない複雑な心理なのかもしれない。
「だって、僕は日本くんが好きなんだ!愛してるの、・・・どう、して分かってくれないの・・・」
最後には嗚咽に混じって声は小さくなっていた。泣きたいのは、こちらだというのに。
いっそ、本当に初めから憎み合っていればよかったんだ。
あんな幸せすぎる蜜月を過ごしてしまったから、こんなことになってしまったのだ。今更悔やんだとて詮無いことだけれど。
彼のこの柔らかい髪も、何もかも、自分と一緒に混ざり合って消えてしまえばいいのにと思った。
ぎゅっと噛み締めた唇からは、鉄の味がした。
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店名:三日月商會
アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
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