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寒空の下、ラブレター

露日。

寒空の下、ラブレター





「えっぶし!」
突然の寒気に、ぶるりと身震いする。
つい最近まで暖かで、秋はまだですか、というか冬きますかね、と思っていたくらいなのに、彼岸もだいぶすぎてぎゅっといきなり気温が下がった。
着物は、9月半ばから涼しい物は使わないので、まだましだが(その代わり、暑いと死んでしまいそうになる。)それでも寒い。もう一枚、下に爺専用のあったか下着を着込むべきだった。
隣のぽちくんも、心配そうにこっちを見ている。
「平気ですよ、ぽちくん。これくらい、『なんのこれしき!』です」
「きゃわん?」
言っている意味が分からないのか、ぽちくんは首を傾げてしまった。
散歩を終えて、門をくぐる。朝も早いので、新聞を回収して家の中に入った。
新聞に紛れて、一枚の手紙。
ひまわりの写真の裏を返せば、つたない日本語でここの住所が書かれていた。
「ははあ、ロシアさんですか・・・」
そもそも、こんな時間にはがきが入っているのが不思議だが、彼ならなんでもありだというのがこの世の常である。ロシアにはいろんなサービスが無い代わりにおかしな気遣いがあるのか。
つたない日本語を追っていくと、可愛い向日葵柄の線の下、手紙部分に突入する。
「・・・・・・・なにかんがえてるんですか・・・・」
一気に顔に熱が集中して、そのあと、ぼっとそれが噴火して、恥ずかしいを通り越して笑えてきてしまう。
これは、明らかに彼が考えた文章ではなさそうである。
新聞をぽちくんに銜えさせると、心得ました!と言わんばかりに、しっぽをふって居間に消えて行く。自分はというと、廊下の電話の受話器を取る。使い慣れた番号をまわせば、案外近くで着信音が鳴っている。
「・・・・・はい、僕だよ・・?」
おずおずと、これまた片言の日本語の、ロシアさんの独特の声。
「はやく上がってらっしゃい。ちょっと、聞きたいことがあります。」
言い終わる前に、引き戸がぴしゃん!と音を立てた。もっとそっと開けなさいと言っても、力加減が分からないらしい彼はいつも襖も、ぴしゃん!やすぱーーん!と開ける。この家の中で唯一静かに開けることが出来るのは、トイレの扉だけだ。何故なら、トイレだけ改築しているので引き戸ではないから。
きちんと靴をそろえて上がってくると、背が高いくせに、その背を丸くして少し居心地が悪そうにして目をあっちこっちにやっている。
「いつ、着いたんですか?」
「・・・・・今日の明け方」
と、いうことは、ここ最近の冷えた空気の中、何時間もこの家の周りで過ごしたことになる。
「・・・どうして入ってこなかったんです?」
むしろ、私がぽちくんのさんぽに行くときに姿を現せばよかったじゃないですか。とまでいうと、彼は柄にもなく照れた様子で、待っているのが楽しかったのだと言った。
「はあ、あなたと言う人は・・・。で、これは?この手紙は?誰に教えてもらったんですか?」
こんな熱っぽくて口説く気満々な手紙は初めて貰ったし、彼が考えたのではないのは明らかなのだ。もしかすると、最近上司同士が仲がよいと言うから、イタリアくんあたりに聞いたのかもしれないし、愛の国、フランスさんあたりに教えを乞うたのかも知れない。
手紙を見せながら言うと、思いもかけず、彼はにへっと笑った。
「うふふ、フランスくん。日本くんに、大好きって手紙で伝えるにはどうしたらいい?って聞いたんだ。なあんだ、日本くんにはすぐばれちゃうんだね。」
白い頬が、ほんのりと色づいて、紫色の眸が潤んだ。
「・・・当たり前です。」
気まずくなって、ご、ご飯食べますか?と上擦った声で聞くと、ロシアさんも、いつも以上に嬉しそうに、うん、と元気よく頷いた。


I'm feeling so happy,do you know why?
Because I'm so lucky,do you know how?
Because God loves me.Do you know how?
Because he gave me a gift.Do you know what?
Its YOU,my love!

______________
こんなメールをリアルに貰ったら赤面通り越してどん引きしますよね!
ええ、どん引き、そして苦笑いしました。
そしてネタにしました。
私にこのメールを送りつけてきたのはリトアニア人ですが、ろっさまなら、フランス辺りにそそのかされて純粋なのでこれそのまま書いちゃうんだよな!と妄想しました。ぷまい。
簡単な英文なので訳は(面倒ですし)載せません^^
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