爺、旅にでる。
爺は世界旅行に出かけたようです。
ラトのお家。
ラトのお家。
爺、旅にでる
彼が家にくるというので、その連絡が来てからというものの、浮き足立って何をするにも彼としたいこと、彼に見せたいことのあれこれが頭に浮かんで気がそぞろになって仕方ない。
同じように彼の滞在を自分より後に受け持つリトアニアに連絡したが、彼も同じ様に感じているようで、自分はどこどこに連れて行って、何を食べさせてあげたくて、というような話をして終わった。今日はとうとう彼がやってくる日である。
正直、残念なことにあまり親しくはないのだけれど、こちらは彼をとても憧れていたのだ。小さな体をしているのに、自分がどうやっても支配から脱することができなかったあのロシアさんに、何だかんだ言って、事実上勝利した彼に。
東洋の神秘と謳われる彼は、外見もそうだけれど、他にも沢山、不思議なところがある。こちらにはまだ知られていない、文化、風習も沢山あるのだろう。
遠く離れた極東の彼と親しくするというのは至難の業かも知れないが、人知れず抱く尊敬とほんのりと温かい恋情を持つ自分としては、なんとか伝え、傍に寄りたいものだ。
「あっこ、こんにちは!日本さん!」
前に会議で姿を見たのはもう何ヶ月も前だし、こちらに彼がくるからと連絡をしてきたのは彼の部下だったので、直接会話するのはほぼ初めてかも知れない。
彼はふんわりと笑顔になると、日本式の挨拶でぺこりと頭を下げた。
「こんにちは、ラトビアさん。お久しぶりですね。」
小さな空港だから、そしてこの辺りの国にはまだ東洋人の姿は少なく、しかも彼の姿はそれだけが理由ではないだろうけれど、相当の注目を集めてしまっている。
首都のリガに行けば、そこには日本の食事へのヨーロッパでの注目度に商い心を擽られた中国人達が始めた日本食の店がたくさんあるし、カフェでも寿司を提供しているから、多少はこの純粋な興味の視線から解放されるだろう。
到着ロビーから少し歩いて、タクシーに乗ることもできるが、一般的な旅行者と市民として過ごしたいという希望から、すぐにバスをみつけて乗り込む。旧市街に向かうダウカヴァ川の橋は、話しているうちにすぐに越えてしまい、慌ててコカコーラプラザの前でバスを降りた。
「…!まあ!」
降り立ったとたんに上げられる歓声。つられて、こちらも笑みがこぼれる。
「ここが、リガ旧市街です。僕の家も、この近くなんです。」
「そうなんですか…!素敵ですねぇ…!」
アスファルトではなく石を敷き詰めた道は、歩きにくいと思うのだけれど、日本さんは嬉々としていて気にならないようだ。
「ふぉお!素敵な街並みです!GJです!」カメラで撮影に勤しんでいる。
リーガは、バルト三国の中でも抜きん出て活気ある大都市で、独立するまで、零落した貴婦人とまで呼ばれるほどに荒れ果てていたかつてのバルトのパリ、旧市街も、独立とともに復興に力を尽くしてきたお陰で、観光客で賑わっている。
特に、ブラックヘッドの会館からリーガ大聖堂、リーガ城にかけては観光客の市内観光ルートになっていて、車も殆ど通らない道を、ぞろぞろと連れ立って歩いているのが目立つ。
「空気が澄んでいますね、気持ちがいいです。…私の所にはない景色です。…復興、頑張ったんですね」
ぽつり、と日本さんが言った。
「こんなことを言っては、いけないんですが、ロシアさんのところは、まだまだ暗いイメージがつきまとっているんですよね、でも、ラトヴィアさんったら、私と背丈も似てるからか分かりませんけど、なんだか、とっても人懐っこいイメージがあります。…実際、ここへ来て、なんだかみなさんゆったりされているように感じます。時間の、流れが違うんでしょうか…つかず離れず…」
思ってもみないほめ言葉に、頬が熱い。
嬉しくて、そして、緊張で、うまいこと言葉が出てこない。それを知ってか、日本さんは、一言、
「私、この国が好きになりました」
と言った。
………………………………
で、あまりの難しさに途中で断念。どうやったらラトヴィアとくっつけられるんですか?(笑)
街への感想などは、今年行ってきた私の感想を少しだけ引用しました。
良い国でした……みんな、もっと行くべきです。良日交流をもっとしてほしい…!
彼が家にくるというので、その連絡が来てからというものの、浮き足立って何をするにも彼としたいこと、彼に見せたいことのあれこれが頭に浮かんで気がそぞろになって仕方ない。
同じように彼の滞在を自分より後に受け持つリトアニアに連絡したが、彼も同じ様に感じているようで、自分はどこどこに連れて行って、何を食べさせてあげたくて、というような話をして終わった。今日はとうとう彼がやってくる日である。
正直、残念なことにあまり親しくはないのだけれど、こちらは彼をとても憧れていたのだ。小さな体をしているのに、自分がどうやっても支配から脱することができなかったあのロシアさんに、何だかんだ言って、事実上勝利した彼に。
東洋の神秘と謳われる彼は、外見もそうだけれど、他にも沢山、不思議なところがある。こちらにはまだ知られていない、文化、風習も沢山あるのだろう。
遠く離れた極東の彼と親しくするというのは至難の業かも知れないが、人知れず抱く尊敬とほんのりと温かい恋情を持つ自分としては、なんとか伝え、傍に寄りたいものだ。
「あっこ、こんにちは!日本さん!」
前に会議で姿を見たのはもう何ヶ月も前だし、こちらに彼がくるからと連絡をしてきたのは彼の部下だったので、直接会話するのはほぼ初めてかも知れない。
彼はふんわりと笑顔になると、日本式の挨拶でぺこりと頭を下げた。
「こんにちは、ラトビアさん。お久しぶりですね。」
小さな空港だから、そしてこの辺りの国にはまだ東洋人の姿は少なく、しかも彼の姿はそれだけが理由ではないだろうけれど、相当の注目を集めてしまっている。
首都のリガに行けば、そこには日本の食事へのヨーロッパでの注目度に商い心を擽られた中国人達が始めた日本食の店がたくさんあるし、カフェでも寿司を提供しているから、多少はこの純粋な興味の視線から解放されるだろう。
到着ロビーから少し歩いて、タクシーに乗ることもできるが、一般的な旅行者と市民として過ごしたいという希望から、すぐにバスをみつけて乗り込む。旧市街に向かうダウカヴァ川の橋は、話しているうちにすぐに越えてしまい、慌ててコカコーラプラザの前でバスを降りた。
「…!まあ!」
降り立ったとたんに上げられる歓声。つられて、こちらも笑みがこぼれる。
「ここが、リガ旧市街です。僕の家も、この近くなんです。」
「そうなんですか…!素敵ですねぇ…!」
アスファルトではなく石を敷き詰めた道は、歩きにくいと思うのだけれど、日本さんは嬉々としていて気にならないようだ。
「ふぉお!素敵な街並みです!GJです!」カメラで撮影に勤しんでいる。
リーガは、バルト三国の中でも抜きん出て活気ある大都市で、独立するまで、零落した貴婦人とまで呼ばれるほどに荒れ果てていたかつてのバルトのパリ、旧市街も、独立とともに復興に力を尽くしてきたお陰で、観光客で賑わっている。
特に、ブラックヘッドの会館からリーガ大聖堂、リーガ城にかけては観光客の市内観光ルートになっていて、車も殆ど通らない道を、ぞろぞろと連れ立って歩いているのが目立つ。
「空気が澄んでいますね、気持ちがいいです。…私の所にはない景色です。…復興、頑張ったんですね」
ぽつり、と日本さんが言った。
「こんなことを言っては、いけないんですが、ロシアさんのところは、まだまだ暗いイメージがつきまとっているんですよね、でも、ラトヴィアさんったら、私と背丈も似てるからか分かりませんけど、なんだか、とっても人懐っこいイメージがあります。…実際、ここへ来て、なんだかみなさんゆったりされているように感じます。時間の、流れが違うんでしょうか…つかず離れず…」
思ってもみないほめ言葉に、頬が熱い。
嬉しくて、そして、緊張で、うまいこと言葉が出てこない。それを知ってか、日本さんは、一言、
「私、この国が好きになりました」
と言った。
………………………………
で、あまりの難しさに途中で断念。どうやったらラトヴィアとくっつけられるんですか?(笑)
街への感想などは、今年行ってきた私の感想を少しだけ引用しました。
良い国でした……みんな、もっと行くべきです。良日交流をもっとしてほしい…!
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店主:西條
リンク:同人サイト様のみ
店名:三日月商會
アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
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