月の下のグレイマン
伊日。
カニバリズム表現有り。フェリシアーノが狂ってます注意。
カニバリズム表現有り。フェリシアーノが狂ってます注意。
月の下のグレイマン
伊日(カニバリズム有り)
塩胡椒さえもいらない、調味料は、あふれる愛と少しの憎悪。それだけ。
とろりと煮込んで、さあ今夜の夕食は最初で最後のご馳走だ!
真っ赤なワインも、淡く白く色付いたゼリイも、メインディッシュも全部。
だぁいすきだから!
俺の恋人は日本人。
この国ではアジアンも珍しくはなくなってはいるだけれど、取り分け日本人は貴重だ。
他のアジアンよりも小さくて、細くて、まるでこどもみたいに見えるのに、実は遥か年上!なんてこともざらにある。
恋人の菊も、そんな一人だ。
黒くて艶々として美しいさらさらの髪の毛に、深い、漆黒に縁取られる、お揃いの色の瞳。肌はバター色で、小さな体で、そして華奢。すべてが繊細に作られていて、まるで陶器の人形みたい。反応もいつまで経っても初々しくって、この国ではみられない、恥じらいってやつがとっても新鮮で心惹かれた。
友達として、ルートヴィッヒに紹介されたときは、まさかこんなに好きになるなんて思いもしなかった。
ふうん、日本人かぁ、めずらしいなぁ~、ちっちゃくて可愛いね!くらいに思ったのだが、挨拶としてバグをしたときの反応が可愛くて新鮮で、それ以来気になって、友達以上の気持ちを持つのに時間はかからなかった。思いを伝えるまで、友達のままだった期間が長かったから、晴れて恋人になったときは泣いてしまった。
恋人になってからは、順序を踏んで、そして雰囲気を大切に、一歩ずつ進んでいった。
フェリシアーノくん、と俺をよんでくれる声が柔らかくて好きで、ついつい寝たふりをしてしまったりもした。
でも、大概、菊は怒ったようで怒っていない。苦笑いをして、許しの言葉をくれるんだ。
愛してるよ~、と言えば、真っ赤な顔をして、ぱくぱくと口をあけた後、小さい、かの鳴くような声で、私、もです、と言ってくれる。
大好き、愛してる、言葉だけじゃたりない。この気持ちを伝える新しい言葉を開発したいくらいに!
でも、最近菊の様子がおかしい。
何だか俺に隠し事をしているみたい。街で偶然会って、声をかけたら、ひどく焦っていたし、周りをキョロキョロ見回してた。それに、時々、帰りが遅い。何回か、夜に出かけて、明け方まで帰らなかったこともあった。聞いても、首を振るだけで、答えてくれない。
ねえ、何で?
俺のこと、嫌いになったの?
誰か、他に好きな人ができちゃったの?悪いところがあるなら言ってよ、じゃないと分からないし直せないよ。俺はまだ菊と離れたくないよ、ずっと、一緒がいいよ、あいしてるから!
その日、気がついたら、菊はぐったりして、体中に痣をつけて眠ってた。寝てたのかな、目をこすると、まだ菊のあそこに入れたままだった俺をずる、と出すと、中から沢山、俺が出した蜜が溢れてすっごく卑猥だった。こころなしか、お腹がふっくらしているように見える。あれ?何回出したのかな、て、ゆうか今日は何月何日?
菊の腕には見覚えのない手錠がかかっていたし、どうしたんだっけ、混乱してしまった。
でも、これだけ中に出したら、妊娠したりしないのかな、と思って下腹部を押すと、菊が呻いて起きた。
それで、どうしてこんなことしたんですか、なんて言うから、
俺のこと嫌いになったの?って言ったら、そんな訳ないって笑って許してくれた。
なのに
また、次の日、菊は夜中に出かけて朝方まで帰らなかった。
ねえ、何で?
俺のこと愛してるって、言ったじゃない。好きですよ、って。何回も、言ってくれたのに、うそだったの?うそ?嘘だよね?ちがう、嘘じゃないよね?菊は俺のこと、世界で一番好きなんだ。
ああもう、一つになれたらいいのに!そしたら、こんな思い、しなくて済むのに!
誰も菊のことを見ないし、菊も俺以外を見ない。俺をおいてどこかに行ったりしない。ずっと、永遠に。
「ただいま、帰りました!」
明るい、菊の声。ねえ、いま、何時だと思ってるの!そんな、明るい声して、誰と会ってたの!
「、フェリシアーノ、くん?……あ、あなた、なにを!」
はは、びっくりした?
菊は、青ざめて、力なく崩れ落ちる。美味しそうな真っ赤なワインが流れ出した。
ああ、なんて甘美なんだろう!
横たわる菊に噛みついて、愛撫する。煩わしい服なんて全部脱がせて、足の間、なんども俺を呑み込んでくれたそこに、猛る俺をまた埋める。もう、殆ど紙みたいに白くなった菊の肌。だけど、やっぱり可愛くて綺麗で、愛しい。
「う、あ、フェリシアーノ、くん……愛して、ます」
最期の声はふるえていた。
塩胡椒なんていらない。
調味料は、あふれる愛と嫉妬と少しの憎悪。それだけ。
とろりと煮込んで、さあ今夜の夕食は最初で最後のご馳走だ!
真っ赤なワインも、淡く白く色付いたゼリイも、メインディッシュも全部。ぜぇんぶ!だぁいすきだから!
だけどどうしてかな、美味しいのに、涙が溢れて止まらない。
ごちそうさまでした!
呼び鈴の音で、目が覚めた。
隣に有るはずの温もりはないままだ。面倒だけど、出ないと菊が口を尖らせて怒るから、もそりとベッドから降りる。
「はぁい、」
「こんにちは、宅配便です!」
宅配便で届いた荷物の宛先は、俺。差出人は、…菊だった。
すぐにサインをして、受け取り、部屋に引っ込む。
胸が痛いくらいになった。冷や汗が伝う。
箱を開けると、
「おはようございます!今日は何の日でしょうか?」
という言葉を皮きりに、この後、俺が取るべき行動が記されていた。そういえば、今日は3月17日、俺の生まれた日だった。何だか嫌な予感がした。直ぐに服をきて、靴を履く。
指示にある通り、銀行へ向かい、名前を言う。すると、鍵を手渡され、ついでに手紙も渡された。銀行員は、「よい誕生日を!」と言って、手を降った。
手紙の封を切り、丁寧な文字をなぞる。今度は、近くの空き倉庫が目的地になっている。
なんだろう、不安な気持ちで一杯になる。菊は何を隠そうとしていたんだろう。いてもたってもいられなくなって、走り出す。途中で誰かにぶつかったけど、振り返って謝る余裕なんてなかった。
倉庫の鍵をあけたら、中にあったのはピカピカの車。
俺が、ほしいって、前に車屋さんで見ていたやつだった。
がらん、とした倉庫に、ぽつん、と新車。
ボンネットに、箱が置かれていたから、それを開けろ、ということか。
そっと、あけると、車のキーと、キーホルダー。
お誕生日、おめでとう、の言葉はまだ聞けてない。
「きく…?」
ねえ、もう、鍵も手の中だから、もう、出てきていいんだよ?
お誕生日、おめでとうございます、フェリシアーノくん!
そう言って、抱きしめてよ。
おかしいな、嬉しいのに、悲しいよ。涙がとまらないよ。
菊は俺で、俺は菊なのに、ちっとも嬉しくないよ。
ねえ、ここにいてよ、抱きしめてよ、じゃないと、俺、俺……
「う、ああああああああああぁ」
何で?何でこんなことしちゃったのかな、疑っちゃったのかな。
菊は、菊だから、浮気なんてしないって、考えればわかることなのに。無理やりしても、酷くしても、いつも受け入れてくれたのに。
最期も、愛してるって、言ってくれたのに。
ねえ、どんな気持ちであの時抱かれてたの?どんな、きもちで、これを準備したの?
思い返せば、朝方帰ってきたとき、彼はいつも泥まみれの汗だくだった。街であったときも、青色の作業着に土を一杯つけてた。
あの日、あんなにも、弾んだ声で帰宅、したのは。
足から力が抜けて、立っていられなくなって地に座り込んだ。
脳裏には、昨日の月の下、青ざめた顔で最期の愛を囁いた菊の姿が過ぎった。
伊日(カニバリズム有り)
塩胡椒さえもいらない、調味料は、あふれる愛と少しの憎悪。それだけ。
とろりと煮込んで、さあ今夜の夕食は最初で最後のご馳走だ!
真っ赤なワインも、淡く白く色付いたゼリイも、メインディッシュも全部。
だぁいすきだから!
俺の恋人は日本人。
この国ではアジアンも珍しくはなくなってはいるだけれど、取り分け日本人は貴重だ。
他のアジアンよりも小さくて、細くて、まるでこどもみたいに見えるのに、実は遥か年上!なんてこともざらにある。
恋人の菊も、そんな一人だ。
黒くて艶々として美しいさらさらの髪の毛に、深い、漆黒に縁取られる、お揃いの色の瞳。肌はバター色で、小さな体で、そして華奢。すべてが繊細に作られていて、まるで陶器の人形みたい。反応もいつまで経っても初々しくって、この国ではみられない、恥じらいってやつがとっても新鮮で心惹かれた。
友達として、ルートヴィッヒに紹介されたときは、まさかこんなに好きになるなんて思いもしなかった。
ふうん、日本人かぁ、めずらしいなぁ~、ちっちゃくて可愛いね!くらいに思ったのだが、挨拶としてバグをしたときの反応が可愛くて新鮮で、それ以来気になって、友達以上の気持ちを持つのに時間はかからなかった。思いを伝えるまで、友達のままだった期間が長かったから、晴れて恋人になったときは泣いてしまった。
恋人になってからは、順序を踏んで、そして雰囲気を大切に、一歩ずつ進んでいった。
フェリシアーノくん、と俺をよんでくれる声が柔らかくて好きで、ついつい寝たふりをしてしまったりもした。
でも、大概、菊は怒ったようで怒っていない。苦笑いをして、許しの言葉をくれるんだ。
愛してるよ~、と言えば、真っ赤な顔をして、ぱくぱくと口をあけた後、小さい、かの鳴くような声で、私、もです、と言ってくれる。
大好き、愛してる、言葉だけじゃたりない。この気持ちを伝える新しい言葉を開発したいくらいに!
でも、最近菊の様子がおかしい。
何だか俺に隠し事をしているみたい。街で偶然会って、声をかけたら、ひどく焦っていたし、周りをキョロキョロ見回してた。それに、時々、帰りが遅い。何回か、夜に出かけて、明け方まで帰らなかったこともあった。聞いても、首を振るだけで、答えてくれない。
ねえ、何で?
俺のこと、嫌いになったの?
誰か、他に好きな人ができちゃったの?悪いところがあるなら言ってよ、じゃないと分からないし直せないよ。俺はまだ菊と離れたくないよ、ずっと、一緒がいいよ、あいしてるから!
その日、気がついたら、菊はぐったりして、体中に痣をつけて眠ってた。寝てたのかな、目をこすると、まだ菊のあそこに入れたままだった俺をずる、と出すと、中から沢山、俺が出した蜜が溢れてすっごく卑猥だった。こころなしか、お腹がふっくらしているように見える。あれ?何回出したのかな、て、ゆうか今日は何月何日?
菊の腕には見覚えのない手錠がかかっていたし、どうしたんだっけ、混乱してしまった。
でも、これだけ中に出したら、妊娠したりしないのかな、と思って下腹部を押すと、菊が呻いて起きた。
それで、どうしてこんなことしたんですか、なんて言うから、
俺のこと嫌いになったの?って言ったら、そんな訳ないって笑って許してくれた。
なのに
また、次の日、菊は夜中に出かけて朝方まで帰らなかった。
ねえ、何で?
俺のこと愛してるって、言ったじゃない。好きですよ、って。何回も、言ってくれたのに、うそだったの?うそ?嘘だよね?ちがう、嘘じゃないよね?菊は俺のこと、世界で一番好きなんだ。
ああもう、一つになれたらいいのに!そしたら、こんな思い、しなくて済むのに!
誰も菊のことを見ないし、菊も俺以外を見ない。俺をおいてどこかに行ったりしない。ずっと、永遠に。
「ただいま、帰りました!」
明るい、菊の声。ねえ、いま、何時だと思ってるの!そんな、明るい声して、誰と会ってたの!
「、フェリシアーノ、くん?……あ、あなた、なにを!」
はは、びっくりした?
菊は、青ざめて、力なく崩れ落ちる。美味しそうな真っ赤なワインが流れ出した。
ああ、なんて甘美なんだろう!
横たわる菊に噛みついて、愛撫する。煩わしい服なんて全部脱がせて、足の間、なんども俺を呑み込んでくれたそこに、猛る俺をまた埋める。もう、殆ど紙みたいに白くなった菊の肌。だけど、やっぱり可愛くて綺麗で、愛しい。
「う、あ、フェリシアーノ、くん……愛して、ます」
最期の声はふるえていた。
塩胡椒なんていらない。
調味料は、あふれる愛と嫉妬と少しの憎悪。それだけ。
とろりと煮込んで、さあ今夜の夕食は最初で最後のご馳走だ!
真っ赤なワインも、淡く白く色付いたゼリイも、メインディッシュも全部。ぜぇんぶ!だぁいすきだから!
だけどどうしてかな、美味しいのに、涙が溢れて止まらない。
ごちそうさまでした!
呼び鈴の音で、目が覚めた。
隣に有るはずの温もりはないままだ。面倒だけど、出ないと菊が口を尖らせて怒るから、もそりとベッドから降りる。
「はぁい、」
「こんにちは、宅配便です!」
宅配便で届いた荷物の宛先は、俺。差出人は、…菊だった。
すぐにサインをして、受け取り、部屋に引っ込む。
胸が痛いくらいになった。冷や汗が伝う。
箱を開けると、
「おはようございます!今日は何の日でしょうか?」
という言葉を皮きりに、この後、俺が取るべき行動が記されていた。そういえば、今日は3月17日、俺の生まれた日だった。何だか嫌な予感がした。直ぐに服をきて、靴を履く。
指示にある通り、銀行へ向かい、名前を言う。すると、鍵を手渡され、ついでに手紙も渡された。銀行員は、「よい誕生日を!」と言って、手を降った。
手紙の封を切り、丁寧な文字をなぞる。今度は、近くの空き倉庫が目的地になっている。
なんだろう、不安な気持ちで一杯になる。菊は何を隠そうとしていたんだろう。いてもたってもいられなくなって、走り出す。途中で誰かにぶつかったけど、振り返って謝る余裕なんてなかった。
倉庫の鍵をあけたら、中にあったのはピカピカの車。
俺が、ほしいって、前に車屋さんで見ていたやつだった。
がらん、とした倉庫に、ぽつん、と新車。
ボンネットに、箱が置かれていたから、それを開けろ、ということか。
そっと、あけると、車のキーと、キーホルダー。
お誕生日、おめでとう、の言葉はまだ聞けてない。
「きく…?」
ねえ、もう、鍵も手の中だから、もう、出てきていいんだよ?
お誕生日、おめでとうございます、フェリシアーノくん!
そう言って、抱きしめてよ。
おかしいな、嬉しいのに、悲しいよ。涙がとまらないよ。
菊は俺で、俺は菊なのに、ちっとも嬉しくないよ。
ねえ、ここにいてよ、抱きしめてよ、じゃないと、俺、俺……
「う、ああああああああああぁ」
何で?何でこんなことしちゃったのかな、疑っちゃったのかな。
菊は、菊だから、浮気なんてしないって、考えればわかることなのに。無理やりしても、酷くしても、いつも受け入れてくれたのに。
最期も、愛してるって、言ってくれたのに。
ねえ、どんな気持ちであの時抱かれてたの?どんな、きもちで、これを準備したの?
思い返せば、朝方帰ってきたとき、彼はいつも泥まみれの汗だくだった。街であったときも、青色の作業着に土を一杯つけてた。
あの日、あんなにも、弾んだ声で帰宅、したのは。
足から力が抜けて、立っていられなくなって地に座り込んだ。
脳裏には、昨日の月の下、青ざめた顔で最期の愛を囁いた菊の姿が過ぎった。
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西條事情
店主:西條
リンク:同人サイト様のみ
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アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
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