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trustU2

続き。長くなりそうなので強制終了。。。
依然としてナイーブな部分です。
trustU 2




幾分か本土よりも暖かいかの地に、降り立つ。戦局は酷いものだ。
信じていた者に裏切られ、もう果ては消滅するしかないと思ったに違いない。実際、みんなで力を合わせても、彼を止めたくても、止めることができないのだ。結果、多くの民が命を落とした。
「…どういうことですか?」
目の前にいる日本くんはこちらを睨みつける。彼が嫌がる笑みは作ることが出来ずに、ただ、泣くのを我慢するしかなかった。唇を噛む。彼の気持ちを思った。
美しかった黒真珠の髪は艶を失い、蒼白を通り越して紙のように白い顔色。落ちくぼんで見える、病んだ目。薔薇色をしていた唇は潤いを失って白く見えた。軍服は白かった筈だが、血と、泥で薄汚れていた。
「……ごめんね。」
小さな体にどれほどの痛みを背負ったのか。孤立無援のこの状態で。結局は約束を守れなかった、いつもの手を使ってしまう自分に胸が悪くなる。
涙で歪む彼は、笑った気がした。
「いいんですよ…。何となくそんな気がしていましたから。」
「お願いだから、なにも言わずに僕のものになって。…そしたら、傷つけなくて済むんだ」
「…それは……出来ません。」
そう言った瞬間、両軍の攻撃が始まった。爆音と硝煙の匂い、人の叫び声、雄叫び、…そして、血の臭い。
「ほ、ら早く攻撃をしなさい。ナイフ、持っているんでしょう?」
驚くほど勘が鋭い。
恐る恐るナイフを取り出すと、一層かれは落ち着きを取り戻して、腰に下げていた日本刀をすらりと抜いた。
「私を先に仕留めるのは、どちらでしょうね。」
諦めた顔が、笑顔を作った。
「日本くん、」
喉から絞りでた声は、震えていた。しかし、それも彼が繰り出す刃で消える。
「…どちらでも、おなじ…でしょうか」
疲弊して刀を取り落とした隙に、ナイフが日本くんの手を仕留めた。


「日本は君に会いたくないんだ」
彼の家の前、我が物顔でとおせんぼするアメリカくんにいらいらが募る。かれこれ、何日か、何ヶ月か、わからないくらい会っていない。
あの悲惨な戦争が終わって、日本くんは彼に攫われてしまった。こんなときだけ、いつもヒーローだ。みんな、それぞれが日本くんを欲しがったのに、結局強引に連れ去ったもの勝ちなんだと思った。
「僕は日本くんが僕に会いたいかどうかは関係ないんだけど?」
「…ここに上げる訳にはいかないな。」
強情だ。しかし、自分以外の誰もが、もうだいぶと日本くんと会っていない。彼を見たのは、あの日が最後だ。
気がつけば、酷い火傷と血にまみれた日本くんを、アメリカくんが抱き上げたところだった。

もし、日本くんが目を覚まして、まみえたとき、彼は彼のままなのだろうか。覚えていてくれるのだろうか。
ポケットに忍ばせた、繋ぎ合わされた彼の写真を、そっとなでた。
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