内祝い
リト日
のしについてのお話
のしについてのお話
内祝い
:
:
今日は久しぶりに近所の商店街ではなく、駅前の百貨店にまでやってきていた。
と、いうのも、先日貰った増築御祝いのお礼を買うためだ。
本当は一人で買いに行くつもりだったのだが、少し前に家に遊びにやってきていたリトアニアさんを隣に出かけている。
「本当にいいんですか?退屈じゃないですか?」
隣でほんわりしているリトアニアさんを見上げて言うと、彼は笑って、
「退屈じゃないですよ。日本さんと出かけられてますから」
と言った。
うーん、そんなものだろうか。アメリカさんなんかはすぐにつまらないからあっちに行こう、こっちに何があると言い出して結局後で自分だけで買い物にいくことになるのだ。
「あ、ここです」
目当ての百貨店に入ると、贈り主ね台湾さんが好きそうな雑貨を取り扱う店を探し当てた。
「日本さんは何か買うんですよね?」
「あ、はい。先日、台湾さんに自宅の増築の御祝いを頂いたのでお礼を。」
「なるほど。」
店内は女性しかおらず、少し居心地が悪いが、彼女の好きであろうピンクやパステルカラーの雑貨達が並んでいる。
適当に選び、レジカウンターに持っていく。店員の女性が、にっこりと笑って、「いらっしゃいませ、ありがとうございます」
と言った。
「お客様、こちらは贈り物用でございますか?」
「ええ、内祝いで、のしをかけて頂けますか?」
「はい、かしこまりました。おのしのご用途ですが、…御結婚の内祝いで…?」
「へっ」
「えっ」
リトアニアさんも、結婚という単語に戸惑った。
「い、いいえ、新築の内祝いで、」
「あ、はいかしこまりました」
店員さんは疑問に思うこともなく、すんなりと紙に蝶結びの絵を描いてこちらに名書きをおねがいしますと言った。
この女性の中で恐らく、結婚して新築の内祝いを買いにきた夫婦のように見えているのだろう。どちらが男づどちらが女であるかは聞かなくてもわかる。小さくため息をついてちらりと斜め後ろにあるリトアニアさんを見上げる。
「!」
思わず目を反らした。
それは別に彼がなにかしたと言うわけでもないし、彼が怒ったとかいうことでもない。
ただ、彼がなんだかとっても照れたような顔をしていたからだった。そんな顔は禁じ手だろう!と思った。
まるで、間違ったのはこっちだと思わせるような彼の表情に、赤面する自分を呪った。
しかし、そこで、「どうしてそんな幸せそうな顔をされているんです?」なんて聞けるわけがない。さっとそらした視線の先のレジの値段を確認した。
無事に受け取ると、百貨店を出て歩きはじめる。
「面白いですね、のし?というの」
「そ、そうですか?日本では昔から使われているんですよ。蝶々結びと、結び切りとあとは仏事用とあるんですよ」
「へえー。違いはあるんですよね」
リトアニアさんの瞳がきらりと光った。
「はい。蝶々結びは、そうですねぇ何回あってもいい事の時、今回のもそうですが、出産とかもそうですね。結び切りは一回でいいこと。」
「結婚、とか?」
「!」
にやり、と、似合わないしたり顔でリトアニアさんはこちらを見た。
「日本さんには失礼ですけど、俺は凄くうれしかったです。」
「、」
「恋人を通り越して、夫婦に見えるなんて!」
絡められた指先が、汗をかいていないかと思うと、顔に熱が集まるのがわかる。彼が言おうとしている、そして次にくるであろう言葉を予想してしまう自分が恥ずかしい。
「俺、日本さんが、」
「こんなところにいたし!」
遠くから、聞きなれた彼の幼馴染の声が響いた。その瞬間、時間が、熱が、さっとひいてしまった。彼との間に隙間風が吹く。
「す、」
「まじありえんしー!告白とかありえんしー!リト真っ赤!」
「、………あ、」
「、あの」
リトアニアさんは物凄い速さで手を放そうとふったが、それは私が許さなかった。
「え、えー、ちょ、まじなん?うわ、うちまじで空気よめてないし。」
わざと手を放さなかったから、ポーランドさんは表情を硬くした。
リトアニアさんはというと、目を白黒させて、真っ赤な頬を隠せないで涙目になっている。
「すみません、そういうことですので、ちょっとふたりにしていただけませんか?」
「、あー、じゃ、また、」
いつにない歯切れの悪さで、彼はすごすごと背中を丸めて去って行った。
その先に、見覚えのある姿を見つけた気がしたけれど、気がつかないふりをした。
「じゃあ、行きましょうか、」
にっこりと見上げていうと、照れた彼が、はにかみながら返事をしてくれた。
:
:
今日は久しぶりに近所の商店街ではなく、駅前の百貨店にまでやってきていた。
と、いうのも、先日貰った増築御祝いのお礼を買うためだ。
本当は一人で買いに行くつもりだったのだが、少し前に家に遊びにやってきていたリトアニアさんを隣に出かけている。
「本当にいいんですか?退屈じゃないですか?」
隣でほんわりしているリトアニアさんを見上げて言うと、彼は笑って、
「退屈じゃないですよ。日本さんと出かけられてますから」
と言った。
うーん、そんなものだろうか。アメリカさんなんかはすぐにつまらないからあっちに行こう、こっちに何があると言い出して結局後で自分だけで買い物にいくことになるのだ。
「あ、ここです」
目当ての百貨店に入ると、贈り主ね台湾さんが好きそうな雑貨を取り扱う店を探し当てた。
「日本さんは何か買うんですよね?」
「あ、はい。先日、台湾さんに自宅の増築の御祝いを頂いたのでお礼を。」
「なるほど。」
店内は女性しかおらず、少し居心地が悪いが、彼女の好きであろうピンクやパステルカラーの雑貨達が並んでいる。
適当に選び、レジカウンターに持っていく。店員の女性が、にっこりと笑って、「いらっしゃいませ、ありがとうございます」
と言った。
「お客様、こちらは贈り物用でございますか?」
「ええ、内祝いで、のしをかけて頂けますか?」
「はい、かしこまりました。おのしのご用途ですが、…御結婚の内祝いで…?」
「へっ」
「えっ」
リトアニアさんも、結婚という単語に戸惑った。
「い、いいえ、新築の内祝いで、」
「あ、はいかしこまりました」
店員さんは疑問に思うこともなく、すんなりと紙に蝶結びの絵を描いてこちらに名書きをおねがいしますと言った。
この女性の中で恐らく、結婚して新築の内祝いを買いにきた夫婦のように見えているのだろう。どちらが男づどちらが女であるかは聞かなくてもわかる。小さくため息をついてちらりと斜め後ろにあるリトアニアさんを見上げる。
「!」
思わず目を反らした。
それは別に彼がなにかしたと言うわけでもないし、彼が怒ったとかいうことでもない。
ただ、彼がなんだかとっても照れたような顔をしていたからだった。そんな顔は禁じ手だろう!と思った。
まるで、間違ったのはこっちだと思わせるような彼の表情に、赤面する自分を呪った。
しかし、そこで、「どうしてそんな幸せそうな顔をされているんです?」なんて聞けるわけがない。さっとそらした視線の先のレジの値段を確認した。
無事に受け取ると、百貨店を出て歩きはじめる。
「面白いですね、のし?というの」
「そ、そうですか?日本では昔から使われているんですよ。蝶々結びと、結び切りとあとは仏事用とあるんですよ」
「へえー。違いはあるんですよね」
リトアニアさんの瞳がきらりと光った。
「はい。蝶々結びは、そうですねぇ何回あってもいい事の時、今回のもそうですが、出産とかもそうですね。結び切りは一回でいいこと。」
「結婚、とか?」
「!」
にやり、と、似合わないしたり顔でリトアニアさんはこちらを見た。
「日本さんには失礼ですけど、俺は凄くうれしかったです。」
「、」
「恋人を通り越して、夫婦に見えるなんて!」
絡められた指先が、汗をかいていないかと思うと、顔に熱が集まるのがわかる。彼が言おうとしている、そして次にくるであろう言葉を予想してしまう自分が恥ずかしい。
「俺、日本さんが、」
「こんなところにいたし!」
遠くから、聞きなれた彼の幼馴染の声が響いた。その瞬間、時間が、熱が、さっとひいてしまった。彼との間に隙間風が吹く。
「す、」
「まじありえんしー!告白とかありえんしー!リト真っ赤!」
「、………あ、」
「、あの」
リトアニアさんは物凄い速さで手を放そうとふったが、それは私が許さなかった。
「え、えー、ちょ、まじなん?うわ、うちまじで空気よめてないし。」
わざと手を放さなかったから、ポーランドさんは表情を硬くした。
リトアニアさんはというと、目を白黒させて、真っ赤な頬を隠せないで涙目になっている。
「すみません、そういうことですので、ちょっとふたりにしていただけませんか?」
「、あー、じゃ、また、」
いつにない歯切れの悪さで、彼はすごすごと背中を丸めて去って行った。
その先に、見覚えのある姿を見つけた気がしたけれど、気がつかないふりをした。
「じゃあ、行きましょうか、」
にっこりと見上げていうと、照れた彼が、はにかみながら返事をしてくれた。
PR
西條事情
店主:西條
リンク:同人サイト様のみ
店名:三日月商會
アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
メルフォは下にあります。
リンク:同人サイト様のみ
店名:三日月商會
アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
