にぎやかし
日本誕生日話。
とりあえずみんなの名前は出せた・・・!
とりあえずみんなの名前は出せた・・・!
*
*
「にほ~ん!誕生日おめでとー!」
一番最初にやってきたのはイタリアくんで、相変わらず大きな声で「はいはいいま参ります」の最初の「い」まで言い終わらないうちに、玄関の引き戸がぴしゃーん!と物凄い音をたてて勢いよく開いた。
続いて入ってくるメンバーはいつもと同じで、イタリアくんに続いて、イタリアくんのくるんを握りしめたドイツさんが
「すまない日本・・・止められなかった」
と言いながら姿を現す。
それに続いて、オーストリアさん、ハンガリーさん、ロマーノさん、スペインさんがどやどやと玄関内に足を踏み入れた。
「とんでもないですよ、ドイツさん。とても楽しい誕生日を過ごせそうです」
にっこり笑って、ドイツさんとイタリアくんを見つめると、イタリアくんは照れたようにドイツさんの胸に鼻を擦りつけていた。
心なしか皆さんの顔色は良くないが、みなこの冬の厳しいのに風邪を引き気味なのかもしれない。
実際、自分もなんだかだるい。
「まあまあ、こんなところで立ち話もないですし、どうぞ皆さんおあがりください」
そういうと、待ってました!とばかりにそそくさと靴を脱いで(以前靴を脱がずに入ろうとしたため厳しく叱ってしまった)勝手知ったるといった風に居間へと移動を開始した。
時刻はまだ昼前だ。
イギリスさんは昼過ぎに来ると連絡が来ているし、それと一緒にフランスさんも来るだろう。
アメリカさんに至っては来るのは明日でもおかしくない。(「誕生日は昨日ですけど・・・」「わお!何言ってるのさ日本!おれの時計ではきっちり君の誕生日だよ!」)
北欧の二人からは来れない代わりにメッセージカードの入ったプレゼントが先日届いているし、ギリシャさんやトルコさんははっきり言ってのんびり屋だから期待できない。
これだけ頭で考えて、急に恥ずかしくなった。
年甲斐もなく楽しみに、していたなんて。今更ながらに驚いた。
「ああ、ドイツさん、皆さんで居間の襖をどけて二間続きにしていただけませんか。その間にお茶の準備をしてきますから」
「わかった。前の時みたいにすればいいんだな?」
「はい。」
後ろのほうで、ドイツさんがみんなに説明しているのを聞きながら、台所に入った。
「・・・?」
と、そこに、先ほどまでは確かになかったのに、大輪菊がどどんと置いてあった。その脇に、ネームプレートが刺さっていて、つたない文字で「ロシア」と書いてあった。
よくよく見れば、勝手口からここまで転々と泥の足跡が付いている。犯人は分かり切っているが、何度も言っても聞かないくせにこんな馬鹿げた贈り物をしてくる彼に、笑みがこぼれた。
「お茶を入れるのを手伝ってくれる人はいないものか・・・さて困った。」
わざとらしくそういうと、勝手口が静かに開き、大きな体躯のロシアさんが相変わらずのマフラー姿でにっこり笑ってやってきた。
「あのね、途中で思い出したから、引き返したの。靴で入っちゃだめだよね。ごめんなさい」
こんなに大きいくせに、かわいらしいと思ってしまうとは、私の頭もついにやられてしまったのかも知れない。
「はいはい。じゃあ、これを拭きますから、貴方はこの前あなたが持ってきた紅茶で皆さんの紅茶をいれてください」
はーいといい返事をして、以前勝手に持ってきて勝手に置いて行ったロシア産の紅茶を手に取り、隣に同じく置いてあったロシア産のジャムの蓋をあける。
やがて紅茶のよい香りが部屋を包んだ。
貰いもののカップアンドソーサーを戸棚から取り出し、大きな盆に乗せていく。
それに注がれた紅茶の湯気を見て、今日の一日をとても幸せに感じた。
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「にほ~ん!誕生日おめでとー!」
一番最初にやってきたのはイタリアくんで、相変わらず大きな声で「はいはいいま参ります」の最初の「い」まで言い終わらないうちに、玄関の引き戸がぴしゃーん!と物凄い音をたてて勢いよく開いた。
続いて入ってくるメンバーはいつもと同じで、イタリアくんに続いて、イタリアくんのくるんを握りしめたドイツさんが
「すまない日本・・・止められなかった」
と言いながら姿を現す。
それに続いて、オーストリアさん、ハンガリーさん、ロマーノさん、スペインさんがどやどやと玄関内に足を踏み入れた。
「とんでもないですよ、ドイツさん。とても楽しい誕生日を過ごせそうです」
にっこり笑って、ドイツさんとイタリアくんを見つめると、イタリアくんは照れたようにドイツさんの胸に鼻を擦りつけていた。
心なしか皆さんの顔色は良くないが、みなこの冬の厳しいのに風邪を引き気味なのかもしれない。
実際、自分もなんだかだるい。
「まあまあ、こんなところで立ち話もないですし、どうぞ皆さんおあがりください」
そういうと、待ってました!とばかりにそそくさと靴を脱いで(以前靴を脱がずに入ろうとしたため厳しく叱ってしまった)勝手知ったるといった風に居間へと移動を開始した。
時刻はまだ昼前だ。
イギリスさんは昼過ぎに来ると連絡が来ているし、それと一緒にフランスさんも来るだろう。
アメリカさんに至っては来るのは明日でもおかしくない。(「誕生日は昨日ですけど・・・」「わお!何言ってるのさ日本!おれの時計ではきっちり君の誕生日だよ!」)
北欧の二人からは来れない代わりにメッセージカードの入ったプレゼントが先日届いているし、ギリシャさんやトルコさんははっきり言ってのんびり屋だから期待できない。
これだけ頭で考えて、急に恥ずかしくなった。
年甲斐もなく楽しみに、していたなんて。今更ながらに驚いた。
「ああ、ドイツさん、皆さんで居間の襖をどけて二間続きにしていただけませんか。その間にお茶の準備をしてきますから」
「わかった。前の時みたいにすればいいんだな?」
「はい。」
後ろのほうで、ドイツさんがみんなに説明しているのを聞きながら、台所に入った。
「・・・?」
と、そこに、先ほどまでは確かになかったのに、大輪菊がどどんと置いてあった。その脇に、ネームプレートが刺さっていて、つたない文字で「ロシア」と書いてあった。
よくよく見れば、勝手口からここまで転々と泥の足跡が付いている。犯人は分かり切っているが、何度も言っても聞かないくせにこんな馬鹿げた贈り物をしてくる彼に、笑みがこぼれた。
「お茶を入れるのを手伝ってくれる人はいないものか・・・さて困った。」
わざとらしくそういうと、勝手口が静かに開き、大きな体躯のロシアさんが相変わらずのマフラー姿でにっこり笑ってやってきた。
「あのね、途中で思い出したから、引き返したの。靴で入っちゃだめだよね。ごめんなさい」
こんなに大きいくせに、かわいらしいと思ってしまうとは、私の頭もついにやられてしまったのかも知れない。
「はいはい。じゃあ、これを拭きますから、貴方はこの前あなたが持ってきた紅茶で皆さんの紅茶をいれてください」
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それに注がれた紅茶の湯気を見て、今日の一日をとても幸せに感じた。
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西條事情
店主:西條
リンク:同人サイト様のみ
店名:三日月商會
アドレス:http://blaueterra.blog.shinobi.jp/
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