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三六五題八から十

三六五題
リボツナ

008. はらぺこ狼
「もーその目やめてよ」
「何だ、その目ってのは」
先ほどからじっとりとした視線を向けられてたまらず口に出したら。
そういう答えが返ってくる。
普段なんて滅多に視線なんて合わせないし、あったとしてもその時はにんまりと悪い意味でゾクッとする笑みを浮かべているから。見られる。、なんてことされたら明日は天変地異でも起こるんじゃないかと思ってしまう。
「リボーン、ほんと、いい加減にしてよ怖いよ」
「あん?何だお前感想はそれかダメツナめ」
ううっと喉を詰まらせるけれど、その視線に何が詰まってたなんてわからなかったのは事実で。
「なんだよ」
唇を尖らせてそう言うと、やはり獣の目をしてにんまりと笑った黒い家庭教師は立ち上がり、
「こういうことだよ」

そうして耳に秘め事を囁き、こちらが真っ赤に成るのを待たずに唇を奪った。


(ななななななんてことを!このエロガキめ!)



009. 理由が欲しくて泣きたかった

そばにいさせて欲しい。
けれど、契約も何もすべてが消えた後。
ここに残る理由なんて無かった。
「いままでありがと、リボーン」なんて、欲しくない言葉。
行くなとは言わなかったお前が憎い。


「そっか、お前が俺を殺すのか。」

そう言ってもう抵抗する気もないのかのんびりと、相変わらずのほほんとした笑顔を見せているから。
「ああ、依頼でな」
あの時、行かないでと縋ってくれていたならこの事態は免れたのに。
いつかこうなることをわかっていながら、お前のそばにいると言えなかった自分も、言ってくれなかった綱吉にも、やるせないような、怒りなような、不思議な感情が湧き上がる。


「あ、そうだリボーン。俺、お前のことずっと前から好きだったんだ。言えなかったけど。…だからさ、お前が殺してくれるんだって思って安心した。殺されるならやっぱ好きなお前に殺されたくって。」


「…そうか。」
「うん。死ぬ前に未練、絶ってよかった」

笑って逝くのか

またそばにいることができないのか
別れは一度でいい。
そばにいられる理由が欲しくて泣きたいくらいに胸が軋んだあの夜には、もう戻りたくない。

「じゃあな」


銃声が鳴り響いた。





「リボーンは本当、素直じゃないよね」
「あん?」
「俺に未練が無かったらどうするつもりだったの、」
「さあな」


(リボーンのあんな泣きそうな顔みたら、そんな顔をさせた奴皆殺しにしてやりたくなっちゃったんだもん)


「まぁ結果オーライだろ?」
「…うまく丸め込まれたかんじがするけどね」


010. 十個目の嘘

二日に一度は電話をするから、っていったのに一度も電話がかかってこない。鳴らない電話。
思わず溜め息が漏れた。

彼に出張を言うたびに彼にそれを約束させるけれど、一度として守ったことがない。
(三日目に一回かけて来たって意味ないんだからな)
でもきっとそう言えば、「面倒なところを連絡してんだ。それくらい感謝しろ」と逆に怒られる事は間違いない。
(早く帰ってこい)
仕事だって上の空だ。
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