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書きかけぶちこみ倉庫

リボツナ一件
*
*

朝から降るとも降らないとも分からない曇り空。

風はようやく彼岸を過ぎて涼しく、日中もさほど高温にはならない。

それでもまだ日本特有のじめっとした暑さは健在で、室内の温度計が未だ二十八度を越えないというのに肌にまとわりつく暑さがたまらない。

首筋にからみつく髪の毛を煩そうに払いのけて、低気圧のせいで痛む頭に、しかめつら。

クーラーをつけた部屋にいるのは二人だけで、家の住人はというと祝日の混雑を物ともせずに今頃遊園地にいるころだろうか。

大学生にもなって家族遊園地なんて勘弁してもらいたいと、天気を理由に辞退したのだが、どうやら体調からみてもそれはあながち間違いではない選択だったようだ。

現にさっきからこめかみ辺りがズキズキするし、全体的に嫌な痛みが頭を覆っている。

二人、というのも、もちろんそれは隣で物騒なものを磨きながら考え事をしている家庭教師であり凄腕天才暗殺者であるまだ外見は十歳の少年、今回何故か前日まで行くき満々だったのに今日になって突然「行かねぇ」といって、一人で過ごす怠惰な一日をパァにしてくれたリボーンで、ちらりと見れば、鋭い視線で殺されそうになった。

(何故こんな目に………)

頭痛のせいで苛つく心を落ち着かせるようにベッドに仰向けになり、目を閉じる。

目を閉じたその向こうから視線を感じた。

(さっきは睨んできたくせに…なにが何だか。)

知らぬふりをして壁側を向いて意識をはなした。




「ん………」



肩の後ろの方から綱吉の寝言とも寝息ともつかない声が聞こえてくる。

何故かピリピリと電気でも通されたように、背中が暖かいような、不思議な感覚
に包まれる。

それが何だかはよく分からないまま、愛銃に目を落とす。黒光りするそれは、冷たい光を放ちながら、手の中に収まったまま動かない。

ふと、思い立って見慣れた綱吉の寝顔に目をやる。

ここ数年で少し大人びたような気もするが、背も未だに160センチ前半で、年齢と釣り合わない華奢な体をしている。

ただ少し変わったことと言えば、指先がすらりとして、細いながらも男の手となったそれだった。

(チ、さっさと大人になりやがって.....)

自分の手はと言えば、未だ女と変わらぬ白魚の手だった。

小さく出たのど仏。(けれど未だに声はちっとも男らしくない。少し落ち着いた女の声とおなじような高さだ)

自分の物はのど仏なんて出てはいない。

こんなところで差が気になる年に成ってしまった。

なんとも、悔しいことだなと思うけれど。それがなんなのか何故思うのか分からない。


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